原発稼動ゼロの日に思う

今年のゴールデンウィーク前半は天気が良くて、後半はやや荒れ模様といった感じでした。この季節はゴルフには最高の季節です。ゴルフ場はどこも新緑がとてもきれいに映えて、空気も爽やか。あとはスコアさえ良ければ最高という日々を私は過ごしていました。ようやく花粉症も治まりかけたかなと思いながらも、季節の変わり目のせいか身体がだるくて窓を開けて昼寝をしていたらクシャミと鼻水がタラ〜という事態に。油断禁物です。

さて、この連休中は、いろいろな交通事故や山での遭難、竜巻災害などが相次いで、なんとも言えない心もちになりました。ただ避けることが出来ないことと、そうでない部分をしっかりと区分けして見ていく必要があるのは、昨年の大震災と津波被害、そして原発事故にも教えられていることではないかと思います。

5日に北海道の泊原発3号機が停止したことで、国内の原発50基がすべて休止するという状況になり大きなニュースになっています。そこに至る直前の野田政権の行動、福井県の大飯原発の再稼動に向けたあわただしい動きには、往生際が悪いというか、なんとも醜いものを感じさせられました。

ただ、この意地でも原発ゼロという事態をつくらないという政治哲学の背景にあるのは、発電量を心配してというより、雇用を含めた地元経済への影響、また一度原発ゼロという既成事実をつくることが、全国的な原発の停止状態を長引かせ、今後の原子力政策に決定的なマイナスの影響を及ぼすこと、そして過去と未来の有形、無形の投資が無になることを恐れていたからかもしれないと思いました。

それでも政治が考えるべき優先順位がちがうことが、こうした醜い事態を生じさせているのではないかと思います。一度大事故がおきると取り返しがつかないことを見せつけられているのに、目の前の経済事象を優先しようとする、災害時のコントロールができないこと、また最終処理法すら確立されていない、極めて「未成熟」で危険な技術をまだ優先しようというのがそもそも違っているのではないかと思います。

地元経済への支援については、決して後回しにして良いという問題ではないけれど、原発マネーに依存する旧態依然の経済のあり方を変えなければならないと決断し、新しい地域戦略をつくることこそが今求められることではないのかと思います。

いま日本という国から世界に向けて発信すべきは、原発からの脱却と新エネルギーの開発に全力を傾けるという国を挙げてのメッセージではないか。そこに本当の政治と経済の結びつきがあるように思います。

ソフトバンクの孫さんは、事業化を進めている太陽光発電に向けてのアプローチが露骨と言えば確かにそうですが、それでも構わないじゃないかと私は思うのです。それが理性的な判断として経営者だけでなく政治家も考えるべき優先順位なんだろうと思います。

原発依存の発想からの転換、イノベーションが最も求められ、そして急がれているのが、日本という地震国でのエネルギー問題ではないか、そこに中小企業がどこまで関わっていけるか、いるかということなどを、原発稼動ゼロの日をむかえて色々考えさせられました。

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消費税増税をめぐる報道いろいろ

プロ野球がセ・パ同時開幕し、ゴルフも女子に続き男子もようやくスタート。昨年は震災直後のあわただしい中での開幕で、プロ野球も色々ごたごたしていたことを思い出します。また今年はロンドンオリンピックに向けて選考会が繰り広げられていて、随分とスポーツ界がにぎやかになってきました。なんだか気持ちがうきうきしてきます。

さてスポーツの話題とは全く違うのですが、先日、日本共産党が主催する「経済問題講演・懇談会」が浦和で行われたので参加して、小池晃政策委員長の話を聞いてきました。

小池さんは、2月に日本共産党から発表された「社会保障充実、財政危機打開の提言」を作成した際の責任者ということです。「社会保障を充実するためには消費税増税やむなし」と主張する政府やマスコミの論調の問題点を漫談風に分かりやすく説明しながら、消費税増税に代わる日本共産党の対案を「提言」にそって解説されていました。

最近の各種世論調査を見ると、民主党政権だけでなく圧倒的なマスコミが「消費税増税やむなし」のキャンペーンを張りながらも、それでも50%超が増税に反対するという調査結果が示されています。

小池さんの話の中で、そうした世論の下、マスコミにおいてさえ社説では「消費税を増税するしかない」という主張をしている一方で、新聞紙面にある記事の中では「今の経済情勢で消費税を増税することに危惧する」といった記事を掲載する状況が多々あるということでした。

日経新聞(4/8)を読んでいると、こんな記事がありました。「けいざい解読」というコラム記事ですが、「日本のデフレ、長期化の原因は」「雇用維持で賃金抑制圧力」というものです。「日本のデフレはしつこい。もはや10年越しの現象である。」「その底流にあるのは慢性的な需要不足だ。」「こんな低温状態がおよそ20年も続いている国は見当たらない。」「日本の企業が雇用を守るため、賃下げで不況に対処してきたのは間違いない。」「賃金の低下がデフレに重要な役割を演じたという論拠の一つになり得る。」そして最後に「デフレの主因を特定するのは何年たっても困難だろう。だが金融緩和に頼るだけでなく、賃金の底上げを含めた成長戦略も必要なのは明らかだ。脱デフレは政府・日銀の共同作業であることを忘れてはならない。」と締めています。

直接的に消費税の問題を論じているわけではないですが、日経新聞の記事として労働者の賃金が下がり可処分所得が減ってきていることが、今日のデフレ不況を長期化させている原因の一つとして、本来の「成長戦略」となる賃上げの必要を言っているのは面白い。

消費税の税率アップは、まさにこの最終消費者である労働者の可処分所得を下げるものに他ならないものです。あたり前の事ですが5%の消費税率アップは、その分の可処分所得が減少することを意味します。

また朝日新聞(4/12)の「教えて!消費税 所得税はお金持ちを優遇?」という記事では、もっとストレートな指摘がされています。「消費税、法人税と並んで『基幹三税』と言われる所得税をみると、政府の増税路線の『ゆがみ』が見える。」「この30年ほどはお金持ちの税負担が軽くなるような減税が繰り返されてきた。」「税負担率は、所得が1億円までは上がっていくが、1億円を超えると下がる。」「消費税は、低所得者ほど負担感が強い『逆進性』がある。この消費税を上げる前に、まず高所得者の所得増税を進めなければ、税の不公平感は高まるばかりだ。」

今回の共産党の「提言」の中に、1997年に消費税率が3%から5%にアップした際の税収の推移として、財務省と総務省の統計資料にもとづく1996年と2010年を比較したグラフがあります。それをみると1996年に90.3兆円あった税収が2010年には76.2兆円に減少しています。しかし税収の内訳を見ると、消費税が7.6兆円から12.7兆円と、まさに3%が5%に増えた割合で増加している一方で、法人三税は23.3兆円が14.8兆円に、所得税・住民税は28兆円が24.5兆円にそれぞれ減少しています。

確かに消費税が安定的な財源として、税率アップ分の増収になっていることが分かりますが、法人税等の減税で税収総額としては減少していることを見ると、多くの中小零細企業が実態として赤字である状況を鑑みるに、まさに大企業や大資産家の減税による巨額の税収減、消費税による置き換えという構図が明白になっています。

今回の「社会保障と税の一体改革」にある消費税の5%増税分は13.5兆円になるということですが、国会での政府答弁によると、そのうち社会保障にまわる分は、実は1%分の2.7兆円ということで、残りの4兆円は既存の社会保障の財源が消費税に置き換わるということです。要するに今回も法人税でまかなわれていた財源が消費税に置き換わり、その分は法人税減税を行い大企業に留保するという図式のようです。

しかも「充実」されるはずの社会保障は、年金の給付減、子ども手当の削減、医療費の負担増、介護利用料の負担増、更に年金の支給開始年齢の引き上げ等々、「社会保障の充実」とは全く正反対のメニューが目白押しです。

消費税率を5%アップするという法案に野田首相は「政治生命をかける」と言っています。民主党、自民党、みんなの党をはじめ、多くの政党は基本的には消費税増税に賛成です。今は次の解散総選挙を意識して様々な政党が「消費税増税反対」についてもそれぞれの主張を展開していますが、その中にあって具体的な財源論を含めた根本的な対案を示しているのは日本共産党だけのようです。

小池さんは、消費税を増税するなら国会議員の定数も削減するべきという論調に対して、みのもんた氏のテレビ番組に出演し、削減数について聞かれた際に「450人」と答えたそうです。驚いたみのさんに「政党助成金を全廃すれば、すぐに国会議員450人削減に匹敵する財源がでてくる」と説明して大いに共感を得たと言う話をされていました。そういう意味では、本当に「事業仕分け」が相手に出来なかったところにも「簡単に解決できる」沢山の「ムダ」があることが分かります。

本当に日本の経済を元気にするには、また少子高齢化社会を支える社会保障の財源として消費税を倍増するしかないのか、まさに今、日本の経済や社会保障の将来を左右する重大な岐路にあるのだろうと思います。23年前、消費税を導入した時に「小さく生んで大きく育てる」ということが言われていました。

消費税は、物やサービスの提供時に価格に上乗せできなくても、課税事業者は消費税を受け取っている(含まれている)ものとして計算されてしまいます。元請との力関係や市場における大手との競争の中で、消費税を価格に転嫁できない事例はそれこそ数え切れません。それは本来、消費税という税を課税する前提が成立していないにもかかわらず課税が強行されると言う意味で、まさに「酷税」といわなければならないもので、決して「大きく育てて」行ってはいけないものではないかと思います。

中小企業の税や経営にかかわるものとして、今ほど私たちが政治の動向に敏感にならなければならない時はないのではないかと思います。税制における民主主義とは何なのか、事務所の中でも大いに学習し議論していければと思っています。

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つばさ共同作業所を見学

3月30日、第一経営の役員全員で社会福祉法人鴻沼福祉会の「つばさ共同作業所」の見学に行ってきました。

この間、第一経営では障害者雇用というテーマに真剣に取り組もうという問題意識を持ち、「シリウス2020」という中長期ビジョンの中でも、障害者雇用についての宣言をしてきました。しかしながら「いざ具体的に」というレベルでみると、所内全体での合意づくりにどう取り組んだらいいのか、このテーマにどのようにアプローチしていったらよいのか全くの手探りでした。

役員の中で「日本でいちばん大切にしたい会社」(あさ出版)に紹介されている企業の見学に行ったり、経営者の話を聞いたりして、徐々に認識を深めてきてはいるものの、私自身、受入準備をどこまですれば大丈夫なのか、お互いにつらい思いをしてしまうことになるのではないか、といった不安が先行していました。

3月に行った役員会議の中では「来年度から障害者を雇用するという前提で考えていかないと、いつまで経っても具体的に前に進まないのではないか」という議論がされました。経営の姿勢の問題として方向性を明確にすること、全国でも県内でも多くの障害者雇用の事例があるわけで、そこに学びながら実践する事になんら躊躇する必要はないのではないか、という結論です。

まず経営の役員たちが障害者雇用に確信がもてるかどうか現場を見て、話を聞いてみよう、ということです。見学の主旨を障害者雇用というテーマに絞っていることを伝えて当日を迎えました。

つばさ共同作業所の案内をみると、こんな風に紹介されています。「つばさ共同作業所は、知的障害のある仲間たちが働く作業所です。どんな障害があっても、仕事をする喜び、楽しさを感じられることを大切に、毎日一生懸命仕事に励んでいます。これからも地域のみなさまとともに歩んでいきたいと思います。」

最初は「いもたま班」」の見学です。ジャガイモやタマネギなでの青果を袋づめして販売先へ卸す作業場です。皆さんが行っているのは、箱に入ったジャガイモをビニール袋に小分けして重さを量って口を閉じる、更に見栄えを良くするために閉じた口からはみ出た部分を切りそろえるといった作業です。

とにかく第一印象は“明るい雰囲気”ということです。20数名が実に生き生きと、しかもテキパキと作業をこなしています。10年以上もこの仕事に係わっている超ベテランもいるということです。そんな話の中、空き箱が飛んできます。でも「以前は作業台の向こうから投げていたのが、今はここまで(空き箱を積上げる場所まで)持って来てからに変わったんですよ」と所長の大野さんが楽しそうに話してくれました。 続いて「とうふ屋 一豆(いちず)」の見学。白衣を着た障害のある仲間たちがここでも真剣な表情で働いています。とうふハンバーグを試食させていただきましたが、からっと揚がったハンバーグは、なんとも素朴な味でとても美味しいものでした。

一豆のとうふは、飲食店やスーパーに卸すだけでなく、近隣地域をリヤカーで「トーフー」のラッパを流しながら引き売りで販売して回っています。出かけていく時は皆で気合を入れあって出かけていきましたが、これまたなんとも楽しそうです。

見学のあと所長の大野博司さんから「就労の場の実践から」、そして常務理事の斎藤なを子さんからは「障害者雇用をすすめるために〜当事者視点から」というテーマでお話をしていただきました。

大野さんの話にあった、障害者が働く場での支援として「仕事の目標や見通しを明確にすること。仕事を細分化するなど役割を明確にした上で協働での作業場面をつくり出していくこと。社会との接点を意識すること。所得保障をすすめていくこと。」という視点は、健常者であっても全く同じことが言えるものではないかという気がしました。

また斎藤さんのお話で、障害者の雇用にあたって「特に」ということで強調されたのが「合理的配慮の提供」ということでした。直接差別、間接差別だけでなく「適正な条件整備」をしないという「合理的配慮の欠如」という遅れが多々あること、それをなくしていくことの大切さを今回の訪問では知ることが出来ましたし、またそれらの条件整備についてはJC(ジョブコーチ)という就労支援の専門家がいるということも、改めて私たちの気持ちを楽にしてくれる貴重な情報になりました。

今回の訪問の中で私は、障害者とともに働くことで、健常者を含めて一人ひとりが気づくおもいやりの心や一生懸命な姿勢への共感や感動があることを、幾つかの事例の中で実感として聞くことが出来ましたし、みんな同じ人間として障害者とも一緒に働くことがあたり前という意識がごく自然なことだと思えてきました。

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中同協の全国研究集会に参加して

3月8日9日に福島県郡山市で行われた、中同協が主催する「中小企業問題全国研究集会」に参加をしてきました。全国から1,500名を超える参加者が福島に集い、16の分科会に別れて実践の交流学習が行われました。

昨年の3月3・4日、岡山で開催された時に、すでに次回は福島で開催ということが決まっていました。そしてその一週間後に発生した東日本大震災と福島の原発事故。当然のことですが、今回の開催については相当悩まれたということでした。それでも全国からの支援に感謝の気持ちを伝え、そして全力で頑張っている姿を見てもらおうということで、現地開催を決断されたということです。

スローガンは「震災一年 強い絆のもと われら断じて滅びず 〜中小企業の力で、地域復興と日本経済再生を〜」。震災、津波、原発事故、風評被害という四重苦にある東北、そして福島。全体会で報告された各分科会の内容を聞く限り、16分科会の全てがそれぞれのテーマに基づきながら、今回の震災から何を学び、これからどう生かしていくかという議論がされていたように思います。

私は第16分科会の「風評被害を乗り越え“ふくしまの味”を守り続ける老舗企業見学」ということで、薄皮饅頭でお馴染みの「柏屋」と宝味噌・冷やし甘酒の「宝来屋本店」を見学してきました。それぞれの社長さんのお話では「強い絆のもと われら断じて滅びず」という言葉が、決してきれい事でなく、真に迫る迫力を持って語られていました。

柏屋さん、宝来屋さん、それぞれ100年を超える老舗企業です。今回の訪問で共通して感じたことは、その間には様々な危機が襲ってくることは、あたり前のことであって、要はその時に企業としてどう変化していくか、また変化していけるだけの柔軟な企業体質をどう創っているか、ということでした。

柏屋さんは「のれんは革新」「のれんは守るものではなく塗り替えていくもの」ということで、成功体験に甘んずることなく、常に新しい事にチャレンジしてきた、ということです。ただ守っていたら飽きられる。主力の薄皮饅頭ですら、以前は色が白かったものを黒砂糖を使って今の茶色に変えてきたり、「餡」についてもお客さまの求めに対応して「こしあん」と「つぶあん」の二種類つくるようになった、ということです。また単に手作りを機械化するのでは決して手作りを超えることが出来ない。機械化で手作りでは出せない美味しさをつくる、というように「発想の起点を変えた」ということでした。

最近でもフルーツ味の饅頭や洋菓子についても次々と新作を発表してきたそうです。「失敗はある。でもそれは打率で見ていけばいい。守るべきものが何で、乗り越えていくものが何かを常に意識し、追及して今の柏屋がある」ということです。

宝来屋さんでは、「カップ味噌汁」や「浅漬けの素」を最初に世に送り出したということです。しかしすぐに大手が参入してきて一気にシェアを奪われてしまったということで、その後は大手がマネの出来ない商品開発というコンセプトのもと新商品作りに挑戦してきたということです。今度新しく商品化された「冷やし甘酒」は、ノンアルコールで滋養強壮によい飲料として開発し、ただ日持ちしないことで大手は参入したがらない、というニッチ市場をターゲットにしたということでした。

今回、特に感動した話がありました。柏屋さんでは震災後、受注が激減する中にあって、なんとしても雇用を守るということで、一時的に給料を減額する事に理解を求めながら事業を継続させてきました。そうした時に、北海道同友会の会員で帯広市にある菓子メーカー「六花亭」さんから、心配する手紙が来たそうです。その六花亭さんの申し出、それは北海道にある六花亭の全ての売り場に、柏屋の商品を販売するスペースを無償で提供するというものでした。

同業者がそうしたライバル企業に売り場を、しかも無償で提供するという前代未聞の事態に、言葉で言い表せないほど感激をしたということでしたし、またこのこと自体が社員一人ひとりの心を大きく励ましてくれたと感謝の思いを語っておられました。

懇親会の会場で映し出された映像は、郡山出身の西田敏行さんの新曲「あの街に生まれて」をバックに、大津波の襲来から震災直後の呆然とし落胆しつくした街や人々の姿です。会場を埋め尽くした1,500名が静まり返って4つの大型スクリーンに見入っていました。そして後半に描かれている新しい生命の息吹。笑顔の赤ん坊や子供たちの姿は、まさに復興していく希望そのものを映し出しているようでした。

今回の全国研は、期せずして震災後一年の福島開催ということで、それは中同協の歴史に残るものになったかと思います。私自身にとっても、この激動の時期に、継続企業として経営はどうあるべきかということを少し冷静になって考えることができたこと、そして同時に「われら断じて滅びず!」という言葉に象徴される中小企業家の熱い思い、連帯の絆を感じる、鳥肌が立つような素晴らしい話を聞くことが出来たこと、本当に感動する全国研に参加し感じたこの経験を大切にしていきたいと思いました。

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「維新の会」に思う

最近のテレビや新聞等の政治ニュースは、もっぱら「大阪維新の会」と橋下徹大阪市長の動向を中心に「演出」されている感じがする。先の大阪市長選挙に大勝した橋下氏と「維新の会」。その要因が、中途半端なパワーゲームで「何も決められない政治」への不満に対する、徹底して単純化した分かりやすい主張を強烈に打ち出す、「橋下劇場」だと言われている。

まずは明確な「悪役」をつくり、「それはひどい!」と世論を味方につける、とにかく筋書きを単純化した「劇場づくり」。無理を承知で常識を超えるような強烈な一撃を繰り出し、まじめに応える相手の攻撃を逆手にとって「何が悪い」と見事に開き直る。確かに今までが常識的に見てひどすぎる感じもするが、急所の突き方が「えげつなく」スピーディーだ。

「おっ、すごい!」という感じで世間の話題を集中させるやり方は、なんだか「そんなアホな」と思いながらのめり込む、吉本か松竹新喜劇のお笑いを見ているようなノリだ。「抵抗勢力」をつくった小泉元首相や「既成政党」をこき下ろす石原東京都知事にも相通ずるものがあるが、それはそれで本当に大したものだと感心させられる。

この間、市長選挙後の彼のめまぐるしい言動は、自らを幕末の志士、坂本竜馬に重ね合わせて混迷する日本の政治改革を唱えるものだ。近く衆議院選挙向けに、坂本竜馬の「船中八策」をもじって「維新八策」というものを出すらしい。

橋下氏が率いる維新政治塾には3,000人以上が応募し、その中には現職の民主党や自民党、みんなの党の議員もいるという。それも別に不思議に感じない。そもそもそうした政党の本質的な違いは本人たちにも説明できないのだから。ただ昨今、消費税率を引き上げする前にやる事があるでしょという理由で、こうした政党の方々が国会議員の定数削減を主張している。しかも内訳は比例定数の削減が中心という事だから、結果として残る国会議員は、圧倒的にこうした政党の面々という事になることが確実だ。念願の憲法改正も可能な状況を、定数削減が当然という世論を誘導して、ついに実現しようとしているのだろう。

橋下氏は、今の時代には「独裁」が必要なのだという。強烈なリーダーシップを発揮するためという事だろうが、これまた非常に分かりやすい。混迷した状況を打破して一本、筋の通った日本をつくらなければならない。ごく一部の強者と圧倒的な従順な弱者の構図をつくることが社会の安定につながると独裁者は考える。

そのためには公務員に代表される市民や国民の「わがまま」など聞いてはおれない。なにせ「倒産した会社の社員」「倒産するかもしれない会社の社員」が、あれこれ権利を主張できるはずは無いのだから。相手にしていたら前に進まないし、船なら沈没してしまう。文句のある奴は密告制度で調べ上げて早々に追放することが独裁をつくる上の「正義」だ。・・・閉塞感あふれる時代にあって、極端な言葉は魔力を持つのかもしれない。

亀田兄弟のボクシングの開会式で「君が代」斉唱する橋下氏。果たして彼がめざす理想の日本国の中に、国民主権や民主主義という言葉はあるのだろうか。坂本竜馬は封建制社会からの革命を起こす「船中八策」をつくった。でも橋下氏の進める「維新八策」は、なんだか歴史の歯車を逆回転させるもののように感じる。人々がひれ伏す絶対的な権力を再構築する事と、強いものだけが生き残る、道州制による戦国の世をもう一度、という「企業再生」を考えているだろうか。

それにしても、おそらくブレーンがいるのだろうけれどマスメディアの使い方は本当に上手だ。世論を誘導するという意味では、消費税増税の不可避性やTPPの必要性を合唱するマスコミの今の風潮もちょっと怖いけど・・・。

— posted by chief at 12:30 am commentComment [0] pingTrackBack [0]

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